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Nowhere To Hide 無宿モノの世界中ポートレート

仏塔復興プロジェクト 6  寺のお達し













ある日曜日、再度仏塔復興計画を進行中の村、ラッセイ村にバイクで向かった。寺で住職と仏塔の詳細を決めるためだ。といっても僕の中でははっきり言ってまだ何も決まっていない。この奥に見えるのがこの村の寺院だ。


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寺へ向かう道すがら、写真を撮る余裕があるように見えるが、実はこの直前、突然タイヤがパンクした。

今まで何度かパンクしたことがあったが、決まってミャンマーに生えるトゲのある実、まるで忍者のマキビシのような実を踏んでパンクしていた。しかしこの日はあまりのデコボコ道によるタイヤへの加重によって、スポークがタイヤを突き抜けていた。

運良く目の前で会ったこの少年がバイク修理屋の息子だった。顔見知りだった僕は、彼にバイクを託してそのまま寺院方面に向かった。彼は以前、仏塔建設予定現場を突然訪れてきて、ガレキ整理をしていた僕を手伝ってくれたことがあった。2時間働くから1000チャット(約100円)くれと、しっかり要求してきた。1時間弱働いてくれた後に1000チャットあげたら時間前にとっとと帰って行ったが。ちなみに仕事の少ないこの田舎では1日働いても肉体労働は3000チャット程度にしかならない。


















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何度も訪れているこの村では、僕はもう相当な顔見知りのようだ。向こうは僕を知っているらしい。僕の発音の悪いミャンマー語では全くと言っていいほど会話にならないにもかかわらず、近道を通って僕を導いてくれた。






















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事前連絡することが基本ではないミャンマーの生活スタイル。驚くほど村内の伝達は早い。デカイヤツが来たことをもう寺は知っていた。丁度住職達の食事の時間。午後は食事をしてはいけない戒律のため、昼少し前に昼食を取っていた。もちろん彼らの後、僕もここで昼飯を頂いた。手で食べるミャンマー料理はフォークで食べるより確実に美味い気がする。


















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手伝いに来ている小僧たち。彼らも何度か仏門に入った経験のあるコージンと呼ばれる修行僧になった少年達だ。























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村長が来ていた。何とかつたないミャンマー語で身振り手振り言いたい事を伝えたが、結局彼らが返答してくれた答えの10%も理解できなかっただろう。一方通行だった。






















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仏塔を再興する基本的なルールとして、ミャンマーでは髪の毛一本分、レンガ一個分と表現していたが、少しでも前回よりも大きくて立派なモノを建てなければいけないらしい。予想外だった。僕は個人的に、旧日本軍により破壊されたという事実を、完全に払拭とまでは行かないが、謝意の印として表現できる程度の大きさであればいいだろうと考えていたからだ。今までの調査では結構な金がかかることは承知していたので、出来る限り立派なモノである一方、出費を抑えるつもりだった。

実物の以前建っていた仏塔を知っている人は数少ないものの、最低限の大きさの基準は、今までインタビューしてきた生き証人達の会話から何となく決まってしまうだろう。

仏塔にも色々なサイズ、形、施工方法がある。上の写真は幾つか候補を挙げた中から、住職が選んだタイプ。



参ったな。


























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by hideoku0413 | 2014-06-12 02:40 | ミャンマー仏塔復興プロジェクト