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馬のいる生活 7 出発














馬の旅の出発日。腫れていたモンチャの睾丸も治まり、獣医の許可も前日に得たが、毎日の消毒は欠かせない。

もう宿舎の部屋には何もない。忙しく働いていた頃とは比べものにならないほどの殺風景だ。

持ってきたカメラ機材や今回の馬の背に乗せない荷物は、バガンに住んでいる知り合いに持っていってもらうよう頼んだ。

現場事務所のあったセイピュー町からバガンまでの約40キロの道のりを当面の目的地とする。それより先のことはその時に考える。まだ方向や期間すら決めていない。何より馬の体調が優先するので何も確定はできない。

馬を買って宿舎まで戻った道のりは約20キロあった。午後に出発して日暮れには到着したので、無理して急げばバガンまで一日でなんとか辿りつける距離だ。しかし、この旅は急ぐ旅ではない。涼しい早朝に出発して熱い日中を避け、また夕方に乗れればいいと思っている。

だから泊まる場所も未定。ミャンマーは外で勝手に寝ていても問題ない。

カメラは一眼レフボディにレンズ一本。だが揺れる背に乗っていては基本的に大した写真は撮れない。


朝7時過ぎに荷物を積んで出発。以前話をつけておいた氷屋に立ち寄り、水筒2本に約40円で氷を詰めてもらう。セイピューの町を出るまでは、知り合いに遭遇するので中々はかどらない。町のはずれにあるエーヤワディー河を渡るまでに1時間半以上かかってしまった。







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河を渡ったところにあるチャウの町の喫茶店で朝食を済ます。顔見知りで何度か立ち寄ったことがあったが、もう戻らないことを伝えると快く見送ってくれた。

それにしても相当目立つらしい。ミャンマーでは基本的には馬の背に乗る乗馬はしない。同じアジア人だし、ミャンマーにはいろんな部族がいるのだが、僕が外国人だというのは遠目からもわかるらしく、凝視される。今まで車やバイクで移動中に凝視されることもあるが、一瞬で通り過ぎるので苦にはならなかった。しかし馬の歩くのは遅い。人の多いカフェの前などを通り過ぎる時の凝視はすごかった。














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町を離れるとほっとする。宿舎で働いてくれていた料理人のトゥンが近くで出くわし、撮ってくれた。





















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セイピューの町を出て6,7キロ程度だろうか。奥に見える橋の右手がセイピュー。日中は相変わらずとても暑い。35度くらいあるだろう。ここまででかなりの起伏があった。暑いからモンチャもばててきているに違いない。



















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トゥンがまた様子を見に来てくれた。何でもウチはすぐそこだから茶でも飲んでいけと言ってくれる。

仲の良かったトゥンには、僕が業務で事務所を離れる度、世話をしてくれていた。彼も馬の様子が気になるらしい。

















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彼の姉さん、母さん、別れた父さん、いとこのおじさん家族など紹介してもらっているうちに、ウチに泊まっていけということになった。まだ陽が高いが急ぐ旅ではないので泊まらせてもらうことにした。僕の食事や馬のエサやり、水浴びなど思いっきりやっかいになって世話をかけさせてしまった。竹で編んだ決して広い立派な家ではないが、姉さんの手料理や僕のために設けてくれた寝床など、心尽くしのおもてなしを感じた。

モンチャの体調が問題ないのがとりあえず良かった。






















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by hideoku0413 | 2015-07-29 21:37 | ミャンマー馬のいる生活 | Comments(2)

仏塔復興プロジェクト 45 ろうそく祭り













ミャンマーの農村地帯でのODAプロジェクトが終わってスタッフ全員が撤収した後に、再びここに戻ってきた理由のもう一つは、復興した仏塔完成後の満月の日に合わせて、村人総出でのろうそくを灯す儀式が催されるためだ。ダディンジュと呼ばれる、雨期明けの満月を祝う儀式としてミャンマーでは国中各所で行われている。

村長によると、毎年この仏塔で行われるという。ミャンマーを離れてもできる限り参加したい。

約1年半前にミャンマーに赴任した当初、ある村でろうそく祭りの儀式に出くわし、文化色を色濃く残しているこの儀式に感動したが、まさか僕自身がこのろうそく祭りの舞台を提供することになるとは予想していなかった。







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村人たちはまず、村の中心に位置する小学校に集まり、各々持参したろうそくに火を灯す。残念ながら風が強く、何度も灯し直したりしているうちに、行列が行進し始めた。仏塔までは約1キロ程度。薄曇りの満月の中、街頭の明かりが全くない暗い村道を、皆当たり前のように無言でゆっくり歩き続ける。



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一連の儀式の後、村人はそそくさと各々の家へ帰っていく。が、一部のおっさん共の宴は続く。酔った勢いで踊りはしゃぐ。敬虔なミャンマーの仏教寺院での振る舞いとしてはかなりなバチ当たりだが、彼らは僕が飲むことも知っている。月明かりだけの下、地元の蒸留酒のある輪の中に参加して夜は更けた。





















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by hideoku0413 | 2015-07-28 14:54 | ミャンマー仏塔復興プロジェクト | Comments(0)

馬のいる生活 6 旅の準備














ミャンマーでのODA業務が終わり、現場事務所等諸々を撤収し、スタッフ全員が解散してヤンゴンや日本に帰還した。

私はヤンゴンの仏教寺院での瞑想修行を終えてから、地元ミャンマー人達が使う格安バスで一人現場事務所のあった町に戻った。


馬のモンチャがいるためだ。そしてモンチャと気ままに旅をすることを予定していた。


私がいない間、知り合いの工場管理人であるウミョーに賃金を渡し、馬の世話を見てもらっていた。馬は僕がいない間約1か月間、背中に乗られることなくダラダラと大飯を喰らっていたせいでよく肥えていた。が、同時に問題があった。糞尿のある地べたに座って休んでいるせいで、睾丸がばい菌で腫れてしまい、ウジがわいてしまっていた。

ウミョーは村の獣医を呼んでくれ、嫌がる馬の下にもぐって毎日薬を塗ってくれていた。しかし、まだ完治とはいかない。獣医が了承してくれるまでの間、ここで待機することになった。今までの快適な宿舎環境と違い、今はもう冷蔵庫も飲み水も食料もないが、上司に秘密で購入した原付バイクはまだ保管してある。

ここで数日旅の準備を兼ねて滞在することになった。


体重85キロの私だけでも十分重いのに、無駄な荷物を馬に課すことはできない。できる限り負荷を減らすことが課題だ。そのため、レンズ1本を限定し、機材の詰まったバックパック等は積むことを諦めざるを得ない。

近辺でよく見かけるヤギをちょっとした荷物持ちとして同行させるのはどうだろうか?内モンゴルを単独で馬と旅をした人が、馬を2頭操り、日によって荷物を乗せ換え、乗り換えていたからだ。

荒野で出会ったヤギ飼いに聞いたところ、1頭約2000円で売ってもいいよとのことだった。ロバが安く手に入れば考えものだが、ロバはこの近くにはいないし、ヤギよりも高価に違いない。何せヤギをロープで馬と連結し、同行させるのはアイデアとしていいんじゃないだろうかと思った。

しかし、よくよく人に聞いたところ、ヤギは1頭だけ単体では無理だと言う。確かにヤギの放牧は群れで移動してこそ誘導できるようだ。以前アメリカの知り合いがヤギ1頭飼っていたが、散歩などさせることは難しく、よほど無理やり引っ張らない限りついてきてくれなかったことを思い出した。

もう1頭馬を買う余裕もないし、結局モンチャのみにすべての負荷を負わせることになる。今まで飼ってきた経験から、ゆっくり無理せずいけば何とかなるだろうと思う。



基本持ち物は以下の通り





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鞍と鐙、くつわ等の水勒一式。





















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鞍の下に敷く吸湿性マット、くつわを外した際に係留させておくためのロープ





















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自衛用の鉈、野良犬等に追いかけられた際に威嚇するためのパチンコと石つぶて。





















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水筒。村で唯一氷を売っている製氷屋に当日朝に取りに来る旨を伝達済み。





















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サドルバックは安い鞄2つを村の縫製屋につなげてもらった。この中に地図、カメラ、水筒を収納する。




















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そして少量のエサ。大好物の豆の殻、それと少々の青草。毎日必要なエサは通りすがる村々で手に入れるつもりだ。




















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あとは雨具に簡単な着替えとタオルのみ。左右にバランス良く積むには、何度かの試行錯誤が必要に思うが、とりあえずこれが最低限の持ち物。私自身の食料は持っていない。とりあえずは知っている道すがらなので何とかなるだろう。いつも通り短絡的。
























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by hideoku0413 | 2015-07-21 22:06 | ミャンマー馬のいる生活 | Comments(2)

被写体の魅力










船着き場での荷揚げ作業風景は、今までミャンマーの川沿いの田舎で何度も出くわしてきたが、毎度のこと直観的、本能的な感覚で撮ってしまう。肉体労働の光景に、人間の根源を映し出す何かがあるような気がする。

セバスチャン・サルガドのような肉体労働者の写真にとても惹かれる。日本では建築現場や土木工事現場等、撮影が許可されるような状況ではないが、ミャンマーではノコノコ近づいて行って、少しでも会話して打ち解ければ何の問題もない。サルガドのように次回はモノクロでも撮ってみたい。










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by hideoku0413 | 2015-07-18 17:22 | ミャンマー | Comments(0)

ヤンゴンブラブラ
















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by hideoku0413 | 2015-07-17 20:31 | ミャンマー | Comments(0)

出家の後











ミャンマーでの業務が終わった後、僕は大都市ヤンゴンで約2週間の出家を経験した。朝の托鉢以外は外に出ることが一切許可されず、午前中のみの食事に、一日13時間瞑想する生活が続いた。修行中はほとんど写真を撮ることもせず、部屋に戻っても黙々と自然に瞑想できるよう集中する生活が続いた。

出家を終えて町に出たときの喧騒、雑踏の衝撃は大きかった。生きる環境によって、人は影響され変わるもんだと実感した。






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by hideoku0413 | 2015-07-16 00:39 | ミャンマー | Comments(4)