静かな脅威 <ミャンマー>
毎年雨季に押し寄せる高雨量の水は、季節的に豊富な農作物の収穫が見込めるが、洪水のように押し寄せる水は土壌の養分を根こそぎ奪い去ってしまう。
毎日放牧しているヤギや牛は、育ってきた新芽を根っこから食いつくしてしまう。小規模だが少しずつ浸食が広がっている。
植林に植えられているユーカリは、手入れがほとんど必要なく短期間で大きく育つ植物として植林には向いているが、一旦山火事が発生すると手がつけられないほど高熱を発する。灌木植物も影響を受けて焼けてしまうだろう。
土壌の浸食は歯止めがきかない。ドンドン押し寄せる。村もその浸食に適応させて移動することができる程度の基盤しかもっていないのは都合がいいのかもしれないが、何百年も続いてきた生活スタイルだが、ここ近年の浸食はこれまで数百年とは類を見ない程の浸食度合いではないだろうか。
地元民の危機意識は無い。教育が及んでいない上、小規模でマニュアル的な農業、放牧は大規模産業に比べ、それほど急激に打撃を環境に与えないからだ。しかし確実にゆっくり浸食は進んでいる。
国の対応はせいぜい局地的に植林を行っている程度だが、これから抜本的な対策が必要になるはずだ。
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by hideoku0413
| 2015-05-14 17:53
| ミャンマー